保護者の皆様、お子様のご卒業、まことにおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。また三年間に亘り、本校の教育活動に格別のご理解とご支援を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。 私事で恐縮ですが、私もこの三月で役職定年を迎え、「青」学年とともに二階堂を卒業させていただきます。有難い「ご縁」をいただき、二年間勤めさせていただきました。保護者の皆様には大変お世話になり、支えていただいたと感謝しております。
さて、以前に何かの新聞のコラムで『ア行(母音)のチカラ』という話を読んだことがあります。以下はその内容です。おもしろい発想だなぁと思うので、ぜひ皆様にもシェアさせていただきたいと思います。
『縁《の》下の力持ち』という慣用句がありますが、私は『縁《は》下の力持ち』というのが正しいのではないかと思っています。何の下なのかと言えば『運』の下です。『縁』という力持ちが、自分の上に乗っかっている『運』を下から支えて頑張ってくれているのです。 『運』のいい人、『運』に恵まれる人とは、それを下から支えてくれている『縁』を大切にしている人なのではないでしょうか。
さらに言えば、『縁』の始まりは人や物、事柄に対する『愛』から生まれ、最後は『恩』に姿を変えて周囲の人々に返って行きます。そうやって人の世は、丸く丸く回っているのです。
[アイ・ウ(ン)・エ(ン)・オ(ン)=愛・運・縁・恩]のア行(母音)を大切にしている人には、幸せの方から近寄って来てくれるのです。
いかがでしょうか。私は国語科の教員なので特にそう思うのですが、日本語は本当に味わい深い言語だと感じています。今後もいただいた「縁」を大切にして「愛」と「運」に恵まれ、周囲に「恩」を送れる人生を送ることができればと思っています。
最後になりましたが、生徒諸君のご卒業を心から慶び、保護者の皆様には心からのお疲れ様をお伝えして、拙文の結びとさせていただきます。ご卒業おめでとうございます。そしてお疲れ様でした。
令和6年3月1日
奈良県立二階堂高等学校長 香美 秀一
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、保護者の皆様、お子様が立派に成長し、高校卒業という門出を迎えられた事、共に喜び、心よりお祝い申し上げます。並びに、校長先生をはじめ、諸先生方におかれましては、生徒たちに対し沢山の愛情と、時には厳しく、細やかなご指導をいただいた賜物と心よりお礼申し上げます。
さて、皆さん、二階堂高校に希望を持って入学し、この三年間は、いかがでしたか。同じ志を持った素晴らしい仲間と、切磋琢磨し勉強や学校行事、部活動を通して達成感や挫折感をあじわいながらも、仲間と励ましあい、一生懸命に学んできた日々は、皆さんを大きく成長させてくれました。私達、保護者も、皆さんの成長を見守りながら、同じように成長させてもらったように感じています。また、皆さんから、沢山の喜びや笑顔を頂きました。ありがとうございました。そして皆さんは、今まで支えてくれた、家族、先生方、友達の存在のありがたさに気が付かれていることと思います。人は一人では生きていけません。必ず、誰かに支えられています。皆さんは、そんな「当たり前」に感謝ができる素晴らしい人に成長されました。
この二階堂高校に入学された時はまだ、コロナ禍で様々な行事が制限され、縮小や中止を余儀なくされました。残念で悔しい思いや成果を得ることができなかったり、目標を見失っていた時もあったかもしれません。それでも、何かを成し遂げようと目標を掲げ、前向きに取り組み、努力を惜しまなかったことで多くの気づきがあったのではないでしょうか。昨年の体育大会では、元気な声がグラウンドいっぱいに響き渡りました。この日、皆さんと過ごした時間は、かけがえのないものであり、皆さんの笑顔で、私達、PTAも自然と笑顔になり、暖かな気持ちになりました。
二階堂高校での学びは、皆さんにとって多くの挑戦と発見の場でした。その努力は決して無駄になりません。これからも、自分らしくベストを尽くしていれば、必ず新しい道が開けます。どんな結果だったとしても、自分なりに一生懸命に頑張れば、次のチャンスが必ずやってきます。皆さんには無限の可能性が秘められています。失敗を恐れず、輝かしい未来へ、羽ばたいてください。どんなに才能がある人も、努力家でも強い人でも、周りの支えや協力が必要です。誰もが、自分一人の力では、何かを達成することはできません。皆さんも、家族や先生、友達に支えられていることを忘れないで下さい。そして「ありがとう」と素直に感謝出来る人に、また周りを支えてあげられる人でいて下さい。
明日から、それぞれの道に進む皆さんは、どの道を選ぶにしても、大人になる第一歩を踏み出すのです。これから、沢山の出会いや体験をする中で、嬉しく感じることがある一方で、辛く感じることもあるでしょう。そして時には、自分には超えることのできない壁が立ちはだかり、途方にくれることもあるかもしれません。置かれた状況の中で、今、何が出来るかを、自ら考え行動をしていってほしいと思います。たとえ、その決断が間違っていても 自分で考えた事は、必ず次に繋がる経験になります。しかし、誰かに決めてもらったことや、考えずに決めてしまったことは、誰かのせいに出来る自分への言い訳になってしまいます。皆さんの人生は、皆さんだけしか知りえないのです。自分で考え、決める それでも、困った時は、一人で考え込まずに、友達、家族や先生方、身近な大人に相談してください。また、皆さんには、必要な時に「助けて」と言える大人になってほしいと思います。強くならなくても、自分の心の声を聞き、自分の人生を生きてください。進学、就職、それぞれの道を歩む中で小さな失敗を沢山してください。失敗は必ず皆さんを成長させてくれます。失敗を恐れず、今を精一杯生きて、後悔のない人生を送ってほしいと願っています。
これまでの、努力と成果を胸に新しい人生の門出に立たれる皆さんに、心からの祝福と、皆さんの未来が輝かしいものになる事をお祈りしています。
本当に、ご卒業おめでとうございます。卒業生の皆さんに、心から祝福を贈り、私からの挨拶とさせて頂きます。
令和6年3月1日
奈良県立二階堂高等学校PTA会長 平谷 真歩
8月24日、25日に宮城県仙台市にて開催された全国PTA大会に参加させていただきました。初日の24日は、奈良県高等学校PTAの役員の皆様56名と懇談会があり、いろいろ意見交換や各学校一番のアピール発表などをしました。二階堂高校のアピールはPTA役員・OBが、体育大会でソーラン節の演舞を披露することです。そして役員の親を代表して、「いつかみんなが親になる時、思い出してくれるように、また親はどんなにしんどくても子どものためなら何でもできる・踊れる姿を見てほしくて、この活動をしている」ことを伝えました。懇談会に参加された奈良県のPTA役員の方に「二階堂すごい!」と褒めていただき、「自分たちもしたい」と声がでました。2日目は、「カメイアリーナ仙台」にて表彰式から始まり、次にメインの仙台育英高校野球部監督 須江監督より講演がありました。内容は、「『地域の皆様に応援され愛される事』、そのために部員全員で『ごみ拾い』『雪かき』を駅から学校までの道のりを必ずしている。『学びとは、目の前のことを一生懸命する事』、大切なのは『テーマを持つこと』、そのテーマをやると決めたラインまでしっかりやる。『人生は敗者復活戦 勝つ喜びと負ける悔しさ負けた時に人間の価値がでる。負けても潔い敗者であれ‼』負けた時に全力で相手に拍手を送れる人になってほしい。」でした。とても心に響く言葉を聞かせていただけたことは、この2日間を通して、親として、PTA役員として、学校と協力しながら、子どもたち一人一人が成長できるようにと学びました。このような素晴らしい機会を与えていただき、ありがとうございました。
文化体育後援会副会長 新子 まどか
PTA広報部では、今年度の活動やトッピクスなどをホームページに掲載することに決定しましたので、お知らせします。
今回は数々の賞を授与された書道部にスポットを当て、3年3組の西浦 美空さんにインタビューをしました。
◎書道部に入部されたきっかけは何ですか。
小学校の書写の授業で、二階堂高校の書道の先生が出前授業として来られました。その時に見た先生の字に惹かれ、自分もこんな字を書けるようになりたいと思ったことがきっかけです。
◎活動日と活動内容
月曜日~金曜日 放課後2時間
土曜日 3時間
内容は展覧会に出品し、受賞することを目標とした作品制作
◎今年出品した大会名と結果
第28回全日本高校・大学生書道展 大賞
第37回奈良県高等学校総合文化祭書道部門 優秀賞
第47回全国高等学校総合文化祭鹿児島大会書道部門 特別賞
令和5年度全国高等学校総合文化祭優秀作品展示 出展
◎今後の目標
高校卒業後も筆を持ち、書道を続けていきたいと思います。
◎全国総合文化祭に出場して感じたことは何ですか。
他府県の迫力のある作品や難しそうな作品を見て、自分は絶対に書けないと思った作品がたくさんありました。作品の説明を見ると、それぞれの想いや工夫されたところが書いてあり、作品を見ても、それらのことが感じ取れるものがありました。自分も作品を人に見てもらって、素敵だなと感じてもらえるように、自分なりに工夫しながら作品づくりをしていきたいと思いました。
◎顧問の森田先生から一言お願いします。
3年間、自分なりの努力を積み重ねてきました。この経験は、これからの人生で必ず、生きることと思います。卒業後も、書の道を歩み続けてください。
インタビューを終えて、私たち広報部員が感じたことは、『謙虚』、『忍耐』、『継続』です。とにかく、コツコツと毎日練習に励まれた結果ではないでしょうか。ちなみに彼女の功績は12月22日付の奈良新聞 10面に掲載されましたので、紹介しておきます。